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知れば知るほどうまくいく〜障害者雇用エピソード100 障害者雇用コンサルタント 初瀬勇輔氏トークコラム
知れば知るほどうまくいく〜障害者雇用エピソード100 / 障害者雇用コンサルタント 初瀬勇輔氏トークコラム
 
「障害者雇用は難しい」と言われているけど、実際のところどれくらいの人が働いているの? 就労人口ってどのくらい? 雇用率の底上げを図るためには、ときに大局を見ることも必要──今回は、いつものエピソードとはちょっと雰囲気の違う、数字のオハナシです。
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episode4:第4話 働いている障害者は何人!?
第4話 働いている障害者は何人!?
 

1万人の社員のいる会社を例にとると・・・その差はなんと20人!

こんにちは。障害者雇用コンサルタントの初瀬です。

今回は、まず障害者雇用についての今年のトピックスからお伝えしましょう。

平成25年4月1日より障害者の法定雇用率が引き上げられました。民間企業において1.8%だった法定雇用率が2.0%に。

たかだか0.2%の引き上げかと思うかもしれませんが、これはとても劇的なことです。

1万人の社員のいる会社を例にとって考えてみましょう。今までは180人の障害者を雇用する義務があったのですが、法定雇用率引き上げにより雇用義務は200人に。

その差はなんと20人!

障害者雇用に苦心している企業もあるかと思いますが、就職・転職に悩んでいる障害者の方々には大きな追い風となることと期待しています。

そもそも、障害者の法定雇用率が2.0%に上がるということは、それ以上に障害者がいるということにほかなりません。では、一体何人の障害者が日本にはいるのでしょうか。そして、就労の現状はどうなっているのでしょうか。

「数字」がわかれば障害者のことがもっと身近に感じられるはず! そして、障害者雇用の取り組み方も変わってくるはず。

そこで、今回は障害者にまつわる「数字」についてのオハナシを。

いつもの「エピソード」とは少し違いますが、ぜひ知っておいてほしい、そんな数字を集めましたので、お付き合いください!
 

そもそも障害者ってどんな人?

私が障害者雇用について話すときは、必ず最初にこういう質問を投げかけます。

「障害者と聞いて、どんな人を思い浮かべますか?」

皆さんもぜひ思い浮かべてみてください。

車いすの人を思い浮かべた方もいるかと思います。視覚障害や聴覚障害の人が頭に浮かんだ方もいるでしょう。精神障害や知的障害の人を思い浮かべた方もいるかもしれません。

・・・というように、「障害者」と一口に言っても、そのイメージは人それぞれ・・・ということです。「ヨーロッパの国で思い浮かべるのはどこの国?」といった質問に似ているかもしれません。

話の前提として、どんな障害者について話すのかを共有しておかないと、まったく噛み合わない議論が続くことになります。かくいう私も何度も経験しています(笑)。

さて、少し思い浮かべただけでも多種多様な障害者ですが、大きく分けると3種類に分けられます。それは、身体障害・知的障害・精神障害の3障害です。今回は、それら3障害の「数字」について見ていきましょう!
 

あまり見かけない? 障害者はマイノリティ?

実際、障害者と呼ばれる人って、どのくらいいると思いますか?

私は、自分が視覚障害になるまで、ほとんど障害者を見たことがありませんでした。月に1〜2回、車いすの人や白い杖をついた人を見かけるくらいで、ほとんど意識せずに生活していました。なので、その人数を知って本当に驚きました。

なんと、その数、およそ744万人!

愛知県の人口が741万人、埼玉県の人口が719万人ですから、とてつもない数と言えます。

日本中の障害者が集まると、東京、大阪、神奈川に次ぐ人口規模の県が出来上がってしまいます。国の人口で見たら、スイス766万人、イスラエル741万人と肩を並べるくらいの国が出来上がります。

この人数は、日本の総人口の約6%──つまり、日本人の100人に6人が何らかの障害を持っているということです。

マイノリティに見えていた障害者は、実は740万人を超える一大勢力だったのです!

ちなみに内訳は、身体障害者366万3千人、知的障害者54万7千人、精神障害者323万3千人です。
 

働いている障害者は何人? 何人に一人が就労している?

では、744万人のうち、働いている障害者は何人いるのでしょうか。

従業員5人以上の規模の事業所に雇用されて働いている障害者は、身体障害者34万6千人、知的障害者7万3千人、精神障害者2万9千人となっています。

合計すると、44万8千人。

意外と多いような気がしますか?・・・いえいえ、決してそんなことはありません。障害者の人口が744万人でしたので働いているのは全体のたったの6%! 障害者16人のうち1人しか就労していないことになります。

もちろん、744万人の中には、労働人口(15〜64歳)以外の人や、働くのが非常に難しい重度障害の人も含まれてはいますが、それにしても少なすぎると思いませんか?

ちなみに、日本の総人口は1億2,780万人で、就業者数は6,242万人ですので、およそ半数の国民は何らかの仕事に就いていることになります。

それなのに・・・就業人口の6,242万人のうち、障害者は約45万人ですので、働いている人の中での障害者の割合は0.72%あまり・・・とても低い値だと思いませんか?

人口比率で見れば、人口の6%いるはずの障害者ですが、会社にはたったの0.7%しかいないことになります。会社員140名の中、障害者はようやく1名というのが現状なのです。
 

障害者の法定雇用率が上がった今だからこそ、知っておいてほしい!

障害者が744万人もいることに驚いた方も多いかと思います。そして、それだけの人数がいながら、街中であまり見かけないなとギャップを感じたこととも思います。

きっと、就労の困難さもその理由の一つになっているのでしょう。障害者雇用に携わるということは、そのギャップを埋めていく手助けをしていくことと言えるかもしれませんね。

今回は統計局のホームページと厚生労働省の障害者白書の数字を参考に話をさせていただきました。いつもの「エピソード」とは少し違ったものとなりましたが、いかがだったでしょうか。数字ばかりで、頭がクラクラした方もいるかもしれませんね(笑)。

でも、障害者雇用率が上がった今だからこそ、知っておいてほしい、そんな統計数字をお伝えできたかと思います。

私も、講演やコンサルティングの際に障害者にまつわる数字を使ってお話することが多くあります。具体的な障害者の数字を知ったことで、話に厚みが増したようにも感じています。

ある意味、「数は力」。

障害者雇用に関する数字を知ることで、新しい視点ができることは間違いありません! 皆さんもぜひ、障害者雇用にまつわる数字を知って、「数は力」を実感してください(笑)。

障害者の就労にまつわる数字を知ることも、きっと障害者雇用を進める一つのキッカケになる──私はそう信じています。

※参考 : 総務省統計局ホームページ内閣府「障害者白書」
 
 
 
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