ワッホーインタビュー
▼「ブラジルへ向けて」編

世界で考えていくんであれば、団体戦で優勝したい、と。

[ボッチャ]大阪南野一家コーチ・南野博紀さんインタビュー!
目指すは、パラでの団体戦優勝!
ワッホー 最終的にというか・・・ま、どんどん変わっていくのかもしれませんが、今現在の目標は?

南野さん 気持ちとしては、2016年のブラジルのパラリンピック(※11)に照準を合わせて考えています。

ワッホー そこで結果を出す?

南野さん そうですね。そこに出場して、二人で。いや、藤井選手も一緒に・・・三人で。世界で考えていくんであれば、僕は全然個人戦では考えていなくて・・・団体戦(※12)で優勝したい、と。

ワッホー 優勝・・・!?

南野さん はい。木下、高田、藤井という三人・・・みんな一緒じゃないんでね、バラバラなんでね。タイプが違うので、僕がもしコーチで入れたら、三人でいろんなパターンができる。けっこうおもろい試合できるだろうなあ、と。木下さんならここっていうときに「弾ける」。少々柔らかい球を使ってもバチコーン!って行きますからね。でも、寄せられない。高田と藤井は寄せられる・・・っていう。

ワッホー どんな戦い方でもできそうです。日本のBC4としては間違いなく最強のトリオですね。

南野さん そういう設定の練習は今の日本ではないんですが、そういうのをやっていけたらなあ、と。そうなれば・・・三人がいれば、かなり・・・世界の強豪国を相手にしたとしても、そこそこ対等に戦えると思うので。

ワッホー 日本ボッチャがパラリンピックでメダルを獲る・・・そのイメージができそうです。

とにかく固めよう、と。そういう戦い方で進めていこうかな、と。

[ボッチャ]大阪南野一家コーチ・南野博紀さんインタビュー!
ワッホー 広州アジアパラのときに、木下さんに「弾くの3球まで」とおっしゃられた・・・あれは本当の話なんですか?(笑)

南野さん ホントです(笑)。

ワッホー 放っておくと・・・

南野さん 全部弾きます!(笑)

ワッホー 全部弾いちゃって、ジャックの周りにボールがなくなっちゃう・・・

南野さん 結局、大量得点されるのはそこなんで。弾いても真っ直ぐ押せればいいんですけど、押せないんですね。

ワッホー 割って手前を開いちゃう? 相手にジャックへ近づくエリアを与えちゃう?

南野さん そうなんです。だから、そういう試合はやめよう、と。とにかく失点を少なくする戦い方で行こう、と。ミスもあったんで結果自体はしょうがないんですが、けっこう1点、2点を争うゲームもできたんで、寄せて、それを相手に押させる技術というか、試合パターンというかがちょっとつかめたみたいでよかったです。

ワッホー なるほど。手前に置いておけば、もしかしたら相手が押してくれますものね。相手のジャマにもなりますし。

南野さん そうですね。世界のトッププレーヤーたちは当然のようにやっているので。

ワッホー そうですね。

南野さん とにかく攻めたがりなんですよ(笑)、木下さん。ビタっと寄せられたらいいけど、ビタッと寄せられないと、弾いて、開いて・・・

ワッホー 相手のための道をつくっちゃうみたいな。

南野さん そうそう。だから、とにかく固めよう、と。そういう戦い方で進めていこうかな、と。

ワッホー 大量点で勝つか、大量点で負けるかみたいなところを・・・

南野さん そうそう、そこですね。

ワッホー 得失点差とかもありますし、負けても接戦にできれば。

南野さん まずは前に固める。試合を有利に進めるポイントはそこですね。投球とか戦術とか・・・できるできないはまだあるにしても、頭ではわかってきている。木下さんもアジア大会に出て、世界を経験したので、これから修正していけると思います。

なじんでないんですよ、今んとこね。ほぼ毎日放らないと。

[ボッチャ]大阪南野一家コーチ・南野博紀さんインタビュー!
南野さん 高田なんかは苦労してると思いますよ、僕がいろいろ言うから(笑)。「ノーモーションやろう」「浮き球やろう」って。

ワッホー からだが柔軟な分、いろんな投げ方ができそうですからね。
南野さん そうですね。浮き球は、やったらやったでリスクもあるんで。フォームが崩れるんで。・・・今年のジャパンカップ(※13)の決勝で藤井選手と対戦したときも、「2球にしとけ、それ以上は放るなよ」と言ったのに、4球くらい放ったんですよ、浮き球を(苦笑)。そうしたら、その次の球・・・転がす球が寄らない、と。それはもう数こなすしかないんで。

ワッホー 浮き球がまだからだになじんでない?

南野さん そう、なじんでないんですよ、今んとこね。その辺を固めていけば、いろんな戦術もできてくるんで・・・ほぼ毎日放らないとダメですけど。

ワッホー まずは投球フォームをつくるところから、詰めて、固めて・・・

南野さん そうですね。今すぐ花が咲かなくても、いずれ。僕はあんまりこう1年・・・今年とか、直近の成績はもう考えていないんですよ。ま、言いますけどね、ボロクソに(笑)。「何してんねーん」て(笑)。でも、先を見て、今はいろいろ・・・投球動作とかいろんなものを練習して、で、そこから固めていけたらなあ、と。

ワッホー 今はまだいろんなことを試している時期?

南野さん ええ。いろんな戦術と投球動作が入ったら、高田は世界でもかなりの成績を残せる選手だと思うんで。

ワッホー 高田選手は海外へ行って考え方が変わったみたいですね。今国内でやってるままだとダメだ、という。・・・ジャパンカップで優勝した次の日本選手権のときに、もうフォームが変わっていたのには驚きました。

南野さん 変えたんですよ。

ワッホー ええ、伺いました。「今のままだと世界では戦えないから」と。昨年の日本選手権、今年のジャパンカップ、今回の西日本大会・・・確かに高田選手はいろんなことを試されているように見えました。

南野さん そうですね。今の高田の投球フォームに対して「全然ダメ」という人もいるんですけど、「気にせんでええ」って。「オレらの最終的にやろうとしていることは、そんな目先ではないから」って。
 
[ボッチャ]大阪南野一家コーチ・南野博紀さんインタビュー!
ワッホー 今は試行錯誤中だし、ブラジルへ向けての進化中ということですね?

南野さん そうですね。

ワッホー 当たり前のこととは言え、先を見据えて指導されているのは素晴らしいです。ブラジルでメダルを獲るためには、優秀なコーチがいることも必須条件だと思います。そういった点で、これも一つの好例ですね。

南野さん いやいや(笑)、僕の場合は、たまたまあの二人が僕の患者だった、と。で、僕がボッチャに絡んでいて、世界見てきていた、と。たまたまそういう流れだっただけなんですけどね。

何かこう・・・自分のカラーを出してくれたらな、と。

[ボッチャ]大阪南野一家コーチ・南野博紀さんインタビュー!
ワッホー 2016年のパラリンピックでメダル獲得を目指すとしたら、BC4クラスではやはり藤井選手のさらなる成長は欠かせないと思います。国内では強力なライバルですが、ここは・・・日本ボッチャの未来を一緒に考える、ということで(笑)、日本代表候補の一人としての藤井選手についてコメントをいただけますでしょうか。強い部分とか・・・期待している部分とか。

南野さん 敵やしなあ(笑)・・・いやいや(笑)。安定はしてるんで、スゴク。アジア大会のときはもう緊張して、自分のプレーがわからなくなってしまってて・・・。でも、最後の試合なんかは、ちゃんと自分のプレーができてたし、残り2試合なんかはけっこうできてたんじゃないですかね。あとは・・・自分で、自分の得意パターンを、必勝パターンをつくってもらえたら。プレーが正統なんですね、まだ。トリッキーな技を、なんかほしいんですよね。

藤井選手 トリッキーな技?

南野さん 木下さんの何か・・・「お、ラッキー・・・おまえどこ狙ってんねん」、「結果オーライや」みたいなのを(笑)。藤井選手もその辺・・・必殺技じゃないですけど。

ワッホー 追い込まれたときに、これ一発行ってみよう、というような?

南野さん そうそう。宇宙戦艦ヤマトでいうところの波動砲みたいな感じで。そんなに頻繁に出されへん(笑)・・・

ワッホー 出したら終わっちゃいます(笑)。

南野さん ここぞ、っていうときに何か。高田だったら上から落としたりっていう。正統派は正統派でいいですけど、世界ではそれだけでは無理ですから。

ワッホー 正統だけだと、相手が老獪な選手だと読みやすいかもしれないですね、どうくるかを。

南野さん うまいんですけどね。何かこう・・・自分のカラーを出してほしいな、と。あのおっさん(木下さん)はもう弾くっていうみたいな(笑)。

ワッホー 「こんなのをやったらいいんじゃないか」というのあれば。調子を狂わせてしまうかもしれないので、思いつきでは言いにくいと思いますが。

南野さん そうですね、調子狂いますからねえ。何やろう?・・・う〜ん、こんなのではないんですけど・・・目をつぶってても、この距離に放れる、というくらいの距離感をつくってもらいたい、かな。自分のエリアを。

ワッホー この一球は・・・ほかの球が全部ブレてても、この一球だけは自信があるみたいな?

南野さん そうですね。「オレ、ここやったら絶対行けんねん」ていう。近くてもミドルでもどこでもいいんですけど、「ここ止めれんねん」ていう。ゴルフの選手がアプローチで必ず10メートル、ピタッと止めれるって感じの球を何かつくってもらえたらなあ。それも狙って、狙ってじゃなく・・・気楽に。ほら、ほら、ポンってくらいの球を。

ワッホー 100球投げたら100球とは言わないまでも、この球だったら必ず90球は行く・・・みたいな?

南野さん はい、それくらいの。そこを見つけてほしい。力抜いてポン、と。

ワッホー 一番自然に投げたときにどのくらい行くのかっていうのも、たぶん知らないでしょうね。

南野さん 常に狙ってるから、こうやって、うーんって。そんな練習いらないですって。

ワッホー 狙ってるってことは絶対調整しているってことですものね。

南野さん そうそう。もう狙わず、ポンって。高田にノーモーション(モーションなし)で放れっていうのも、その距離感をつかませたいからで。ポンて。ゴロじゃなくて上からポンと落とす、ポンと。藤井選手はゴロでもいいですよ、ゴロでもいいから・・・

ワッホー 力抜いてポンと放ったら、必ず6メートル50行くとか・・・

南野さん そう、それを見つけてもらえたらと。具体的なアドバイスではないですけど(笑)。

藤井選手 ありがとうございます。

南野さん とにかく楽しくやってほしいですね。楽しい気持ちを忘れんといてほしいなあ。

ワッホー 温かいアドバイスをありがとうございます。・・・取材じゃなかったらもっと厳しい声が出てくるかもしれませんね(笑)。

南野さん 禁断の2文字を言うかもしれない(笑)。

ワッホー 何ですか? 禁断の2文字って(笑)。

南野さん ええ、ええ、まあ・・・(笑)。高田とかによく言ってる言葉です(笑)。

ワッホー ああ、関西ならではの、あの激しい2文字ですね(笑)。

南野さん (笑)。

ワッホー 実は・・・今回藤井選手に取材にご同行いただいた目的の一つに、もう少しお笑いのセンスを磨いてもらえたらなあ、ということもありまして(笑)。キャラ的にも日本のトッププレーヤーになってもらえたらなあ、と(笑)。

南野さん よくいじられてますね(笑)。

藤井選手 いじられキャラですから(笑)。

ワッホー いじられたときに気の利いた返しとかないですよね?(笑)

南野さん あ・・・ないですねぇ(笑)。

ワッホー そういうエッセンスを少し、藤井選手にたたきこんでいただいて(笑)。

南野さん 遊びに来てくれたら、いつでも。全然、門は閉じてませんので(笑)。開けっ放しですから、このチームは(笑)。

藤井選手 門の前に立ってる人がちょっと怖いんですが・・・(笑)。

南野さん (笑)。・・・全然、門は閉めてないんで(笑)。

ワッホー (笑)。ありがとうございました。
 
(取材:2011年2月5日(土)、6日(日))
 
取材にご協力いただいた南野さんはじめ西日本ボッチャ大会関係者の皆さん、ありがとうございました!
 
 
 
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